オランダはここ20年ほどの大改革で、今や「Food Valley」(シリコンバレーに比して!)と呼ばれる地域を生み出すほど、農業も含み食の産業が進んでいる国です。イノーバは世界90数か国からデータを集め、毎年、グローバル規模で見た食品10のトレンドを発表しています。
日本でもここしばらく話題になっている「エシカル(倫理性)」という価値観は、欧州ではかなり定着してきているようです。商品を購入する際に、価格だけを基準にする国と、「エシカルかどうか」を判断基準にする国では、食品や健康に対する意識がかなり異なります。
また、デジタルに強いミレニアム世代においては、「楽しさ、驚き、発見」がキーワード。例えば、ドーナツの中にチョコレートが入っているのは普通ですが、チョコレートの中にドーナツが入った商品(笑)は、ミレニアム世代には非常に受けて、どんどんツイートが拡散していくという状況です。
皆さんは、こういった世界の食品市場に今、押し寄せている激変の波についてご興味ありますか?
以前はあまりトレンドに興味はありませんでした。自分の好きなものをなんとなく食べる生活でしたが、糀マイスター&食養アドバイザーになってからは、体に良い食品を「選ぶ」という意識が強くなりました。必ずしも体に良いとされるものだけを食べているわけではないですが、意識していると「あっ、しまったー!」と思った後は、なるだけニュートラルに持っていくようなアクションをとります。「なかったことにする」ということですね。
話はビックサイトに戻ります。これまで、日本人には植物性の食べ物が体内環境に合っており、欧米は乳製品や肉類がDNA的に体に合っている、というのがこれまでの一般的な理解でした。ところが、肉や特に乳製品をたくさん消費するいわゆる西洋でも、最近「プラントベース(植物性)」の食品需要が年々増加しているというのです。いわゆる草食系は世界中で起こっている現象だったのですね!
和食、とくに精進料理のイメージに代表されるような、穀物や野菜など植物性の食べ物が、動物性食品を駆逐しようとしているというのです。もちろん健康を意識してという理由もありますが、「エシカル」という価値観も大きく影響しているようです。ですから、動物性食品を扱う企業は、特に熱心に情報収集されていました。
植物性食品を語る際、「ナチュラル」も大事なキーワードです。植物性の食品から「ナチュラルエナジー」を摂取する方向へと世界のトレンドは動いているようです。添加物や化合物を使わないナチュラルな食品、シンプルなラベルの記載(クリーンラベル)という動きにも反映されていて、今後そういう食品の需要が高まるという予想です。
ここしばらく世界中で和食や味噌そのものも流行っていますが、それはこの「植物性」の波と同期していますね。健康維持が植物性食品と結びついており、とても興味を持ちました。
もちろん日本でも健康志向から、植物性の油や乳の活用など、さまざまな商品は開発されてはいますが、ここにきてようやくマーガリンなどトランス脂肪酸が非常に体に悪いということが広く認識されてきた、という段階でしょう。
大豆や穀物を使った「代替肉」などは、まだまだ市場に伸びしろがあり、日本ではまだ、本当に肉の味や食感が楽しめるImpossible Burger(https://impossiblefoods.com/food/)のような植物系の「肉」もまだ珍しい、あるいは贅沢品の段階でしょう。欧米では今後、ナチュラル志向がこれまでにも増して、加速化すると思われます。
こういう世界のトレンドを見ると、やっぱり日本の伝統食は素晴らしいなと思わざるを得ませんでした。日本人だけではなく、アジア全体や世界中の人々に日本の発酵食品が良い影響を与えるというデータが出てきてほしいです。すると糀マイスターとしても海外にもっと情報発信する機会が出てくるかなと思いました(笑)。
人生が長くなった分、最後まで健康に生きたいですよね! 私たちの体は食べるもので作られます。その意味でも食べるものがとても重要。そして食べ方も重要。こういった糀の食事と食養生についてのセミナーを定期的に開催しています。6月から場所を変え、内容をパワーアップして行います。(5月はお休みをいただきます。)
健康を自己管理したい方、薬やサプリに頼らず食べ物で健康維持したい方、自分なりの健康食を見つけたい方、糀や発酵食品にご興味のある方、ぜひいらしてくださいね。スケジュールは5月中旬以降に、こちらのページで掲出します。https://www.carillon-japan.com/
皆さまのご参加お待ちしています!