2024年3月のニュースレター

3月です。北海道(ほっかいどう)・札幌(さっぽろ)は、

先月下旬のドカ雪で白銀(はくぎん)の世界に逆戻りしました。

春を思わせる陽気の後の大雪だったので、

冬将軍(ふゆしょうぐん)がまた到来(とうらい)したのか

と思うほどでした。

 

そんな先月は雪まつり開催中に、

学習者のサエバさんが札幌に遊びに来てくれました。

上の写真は、くわもん、Futoshi、TSURU⌘の3人の

のまどメンバーと、サッポロビール園に行った時に撮りました。

サエバさんは毎月茶話コンに来てくれます。

会話の練習をして、日本人と話すことに慣れたので、

電話の会話が怖くなくなったと話してくれました。

 

以前は月に数回チャットルームを開いていました。

今はメンバーに余裕がなくてなかなか回数を増やせませんが、

できる範囲で日本語学習のお手伝いをしたいと思っています。

なぜって?

わたしたちの母語、日本語を勉強してくれている人を

応援したいからです!

今月のチャットルームはふたつ

せっかく勉強した日本語です。チャットでたくさん使ってください。

会話を止めてわからないことを質問したり、発音を何度も繰り返すよう頼んだり、文章を考えるために話すまで長く無言になっても、まったく問題ありません。ここは学習者のためのチャットルームです。たくさん練習してください。

 

●旅の部屋

偶数月最終木曜午後9時(21:00 JST)から、SpatialChatで旅話を楽しんでいます。

第2回は3月28日(木)で、テーマは「スイス」。一昨年スイスを旅行したなつおが進行役を務めます。予約不要。時間になったら入室してください。

 

●茶話(さわ)コン

毎月最終土曜、午後11時(23:00 JST)から、oViceで90分間みっちり話すTSURU⌘の茶話コンです。#27となる3月は30日(土)。予約不要。時間になったら入室してください。

 

●作文の添削

日本語の作文を送ってください。添削して返送します。

 

●「Easy Japanese for travelers」

くわもんの英語サポートがつく茶話会はしばらくお休みです。

Monthly Zoom chat room “Easy Japanese for travelers” by Kuwamon is closed for a while.

3月の予定

「やさしいにほんご」でニュース

[北海道ニュースUHB]2024/02/25

札幌ドーム“ネーミングライツ” に続き

路面電車も販売開始

停留所・副名称を年間66万円

「車内でスマホ見る人増え吊り広告売れなくなった…」

さっぽろドーム “ネーミングライツ” に つづき

ろめん でんしゃ も はんばい かいし

ていりゅうじょ・ふくめいしょう を ねんかん 66まん えん

「しゃない で スマホ みる ひと ふえ こうこく うれなくなった…」

 

このニュースを「やさしいにほんご」にしました。

今年の4月から来年の3月まで、札幌市(さっぽろし)の路面(ろめん)電車(でんしゃ)は、電車(でんしゃ)の駅(えき)に会社(かいしゃ)やお店(みせ)の名前(なまえ)を付(つ)けることを商品(しょうひん)にします。

お金(かね)を払(はら)えば、駅(えき)の看板(かんばん)に会社(かいしゃ)の名前(なまえ)を書(か)きます。電車(でんしゃ)の中(なか)で、駅(えき)の名前(なまえ)と一緒(いっしょ)に会社(かいしゃ)の名前(なまえ)を言(い)います。

電車(でんしゃ)の駅(えき)から近(ちか)い会社(かいしゃ)が、この商品(しょうひん)を買(か)うことができます。

 

「西(にし)4丁目(よんちょうめ)」「狸小路(たぬきこうじ)」「すすきの」は高(たか)いです。ひと月(つき)5万5000(ごまんごせん)円(えん)、1年(いちねん)66万(ろくじゅうろくまん)円(えん)です。

「山鼻(やまはな)19条(じゅうくじょう)」「石山通(いしやまどおり)」「東屯田通(ひがしとんでんどおり)」は安(やす)いです。ひと月(つき)2万2000(にまんにせん)円(えん)、1年(いちねん)26万4000(にじゅうよんまんよんせん)円(えん)です。

 

電車(でんしゃ)の中(なか)で広告(こうこく)を見(み)る人(ひと)が減(へ)りました。みんなスマホを見(み)るからです。広告(こうこく)が減(へ)りました。広告(こうこく)の場所(ばしょ)が売(う)れません。困(こま)りました。だから、この商品(しょうひん)を売(う)ります。3年(さんねん)前(まえ)から準備(じゅんび)しました。今年(ことし)1年間(いちねんかん)試(ため)します。

【今月の豆知識】
 交通広告(こうつうこうこく)

 電車や地下鉄、バス、タクシーなど公共交通機関の車内や駅には、たいてい広告があります。
 海外でもありますが、日本の場合、ポスターは壁面に貼るタイプのほか、ぶら下げる中吊りタイプがあり、窓ガラスに貼るステッカーや、つり革に付けるタグなど、車内のあらゆる場所にさまざまな広告が出稿されている印象が強いです。これは、なんでも媒体にして売りたいという欲の強さの表れではなく、出稿の種類や期間を細かく管理できる体制の有無によるとの説があります。入れ替えなどは職人技を要するとのことです。

 車内広告は明らかに減少傾向ですが、車内や駅にはデジタルサイネージが増え、駅ジャック広告やラッピング広告など、広告媒体のバリエーションは多様化しています。ネオンサインなどの屋外広告とともにサイバーパンクが描いた空間に近づきつつあるかもしれません。

 

※この記事が報じた市電ネーミングライツの申込期間は2月末で終了しています。。 
 

 

●参考情報

・札幌市交通事業振興公社サイト

「停留場ネーミングライツ試行実施」について

ファシリさんのエッセイ

地下道の森 @TSURU⌘

20代のころに勤めていた会社が、札幌の地下鉄東西線「バスセンター前」駅の近くにありました。

繁華街の「大通」駅まではひと駅なので、会社帰りによく地下コンコースを歩いて大通に行っていました。辞めた後もその会社とは長くつきあいがあったので、やはり地下コンコースはよく通りました。

大通と反対方向に進むと札幌市民ギャラリーへの道筋となり、1993年には札幌ファクトリーもできたので、反対側へもしばしば歩きました。当時その通路の壁面ショーケースには世界各国の人形が飾られていて、それらを見るのが楽しみでした。

 

そんな馴染みのバスセンター前〜大通の地下コンコースには、いつごろからか壁面を使ってアート作品が展示されるようになり、2011年に駅施設内通路では日本一長い「500m美術館」という名前の常設ギャラリーとなりました。

わざわざ美術館に出向かなくても、移動中に通るだけで気軽にいろいろな作家の作品と出会えるので、ここはわたしのお気に入りの場所です。

 

さて、先日久しぶりに「バスセンター前」駅に行き、このコンコースを大通方向に歩きました。

500m美術館には、壁面いっぱいにたくさんの木といろいろな動物が描かれていて、賑やかで楽しげです。それが、歩いていくうちにだんだんと風景が冬になり、寒々しくなっていきました。

端までたどり着いてわかりました。これは、大通からバスセンターへ歩くと冬から春へ移り変わる森の季節が楽しめる作品、「Walk in The Forest 森を歩く」なのでした。

 

この作品に触れて思い出したのは絵巻物です。

絵巻物は日本の絵画形式のひとつで、くるくると巻けるほど長い紙や布に情景や物語などを連続して描いたものです。10世紀から16世紀にたくさん描かれ、「鳥獣人物戯画」「源氏物語絵巻」などが有名です。

横長の画面内では時の経過もひとつながりになっています。視線誘導や吹抜屋台などさまざまな技法が駆使され、現在のマンガに通じるエッセンスがあります。

※「絵巻物から絵草紙そしてマンガへの流れ」という論文が興味深いです。

※絵巻物データベース:横スクロール感が楽しめるものが多いですが、御伽草子的な化け物とエログロが多めです。

 

「Walk in The Forest 森を歩く」では、目線固定で絵巻物の画面を移動させるのではなく、自分が横スクロールで作品の前を移動します。それはまさに森の中を歩いている感覚です。背丈を超す壁面が500m続くこのギャラリーでしか味わえない作品といえます。

私が逆進して到着したスタート地点には解説パネルがあり、作家は田中マリナさんという方で、一部の絵は公募のワークショップで一般の方々が描いたと記されていました。

 

3月閉幕の札幌国際芸術祭2024との連携事業ですが、こちらの会期は6月26日までとのこと。まちに雪が残っている今は、冬から始まる「森を歩く」鑑賞に一番いい時期だと思います。

お時間があれば、ぜひお立ち寄りください。大通駅からバスセンター前駅へ歩くと、一足早く春の森を感じることができるはずです。

ファシリさんたち

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