星めぐりコラム恒星編〜ドゥーベ
こんにちは、ヒーリング&アストロロジーAngelicTwinkleのセラスリエです。
今回の星めぐりコラムは、おおぐま座のドゥーべを取り上げます。
4月20日のニュースレターvol.27で取り上げた小さなひしゃく形の「こぐま座」覚えていらっしゃいますか?こぐま座と向かい合うように、大きなひしゃく形の北斗七星があります。北斗七星は北極星を見つけるのにも使われますし、きっと誰もが知っている星座ですよね。
この2つの星座はセットと見なされることが多いよう。
ポラリスでご紹介したギリシャ神話でもセットになっていましたね。引用してみます。
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ギリシャ神話では、おおぐま座とこぐま座はアルテミスのニンフであるカリストと息子のアルカスという話が一般的です。カリストがゼウスに処女を奪われてしまい、ヘラの嫉妬もしくはアルテミスの怒りでクマに変えられてしまうというもの。。(気になる方はネットにもたくさん載っていますので調べてみて下さい。)悲しい母子のお話なのですが、こちらの神話は調べてみるとどうも奥が深そうな印象です。
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奥が深そう・・・と、ポラリスのコラムで書いていました。
上手くまとめられるか分からないですが、今日はその辺りについて綴ってみたいと思います。
このポラリスの神話に登場する「カリスト」と「アルカス」は、幼少期のゼウスを育てた精霊という説もあるようです。いずれにせよ、熊には「生命を与えるもの」という象意があるよう。
ポラリスのコラムを送信した当日、読書していて「アイヌでは熊とは神と見なされていた」と出てきてビックリしていました。Amariさんが、ポラリスの回でクマという象徴からは「母性を感じる」と仰っていて、ドキッとしたんですよね。何か強調されている印象です。
そんなドゥーベの恒星占星学的な意味はブレイディによると「古代の動物の女神、受動的な強さ」です。
洞察力や永続性、忍耐力、そして受動的な強さ。
能動的な男性的傾向の中にある強さ、ではなく女性的な側面の中にある強さ。
生命のリズムの中にある穏やかな強さや信頼と関係している、とのこと。
太陽とのパランを持つのは「君主論」で有名なニコロ・マキャベリ。「国家を守る」ための強さという感じなのかな。少し保守的な印象も。水星とのパランには「進化論」で有名な自然科学者のダーヴィン。
金星とのパランには、イギリスの作家ビアトリクス・ポター。「ピーター・ラビット」が有名ですね。ポターは、自然保護活動などもしていたと思います。ダーヴィンとポターは、自然や動物への理解や暖かいまなざし、という印象ですね。
さて。ここで再度神話に話を戻してみますね。ニンフのカリストは「成長して神となるゼウスを育てた精霊」から、なんと「ゼウスに処女を奪われて、クマに変えられる精霊」に。ある意味、イメージが堕とされてしまっている事になります。。
さらに、興味を惹かれることには。
・カリストとは、元々はアルテミスだった。
・アルテミスは、ゼウスに覆されるまで星々を支配していた。
という説もあるのだそう。
ちなみに、アルテミスは月の女神、と言われていますが。
Arganzaジェネシス世界観では、エロス(エルの男性複数形)=アポロンであり、エロヒム(エルの女性複数形)=アルテミスと結論付けられています。そしてエルというのは、神のような存在でしたね。
生命を与えるもの。イメージが堕とされている。
さらには、ゼウスに覆されるまで星々を支配していた。
そんなところから。おおぐま座は『根源的な女性エネルギーの象徴』なのかも知れないな、と感じています。カリスト、またはアルテミスの支配がゼウスに覆されるというのも、何らかの象徴のように思えてきますね。
もっと話が広がりそうなのですが、今回はこのくらいで。
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<参考>
ブレイディ『ブレイディの恒星占星術』
藤井 旭『全天星座百科』