“学校以外にも「居場所」” 新学期前に子どもたちに呼びかけ

新型コロナウイルスの影響などで去年1年間に自殺した小中学生と高校生が過去最多となる中、新学期が始まるのを前に学校以外にも居場所があることを子どもたちに呼びかけるキャンペーンが19日から始まりました。

国のまとめでは、去年1年間に全国で自殺した小学校から高校までの子どもの数は499人と統計がある昭和55年以来、過去最多となっています。

新学期が始まるのを前に、子どもの居場所作りに取り組むNPOなどで作る団体は学校以外にも子どもたちが安心して過ごせる場所があることを伝えようと、全国32の都府県にあるおよそ120の遊び場やフリースクールなどの情報をまとめてSNSとホームページで発信するキャンペーンを19日から始めました。

このうちの1つで地域の交流場所となっている横浜市の「チャコ村」には、19日朝から夏休み中の子どもたちが集まって勉強したり、地域の人と話をしたりして過ごしていました。

訪れた高校生は「学校に行けなくても、ここで地域の人たちと話すことで学びもありますし、気分転換にもなります」と話していました。
主催団体の1つの「多様な学びプロジェクト」の代表の生駒知里さんは「コロナ禍の影響で子ども食堂などの居場所は減っているが、学校以外にも安心して過ごせる場所があることをぜひ知ってもらいたい」と話していました。