[ NHK NEWS WEB ]2022/03/24
軍事侵攻受けるウクライナ 北方領土元島民の思いは
ぐんじ しんこう うける ウクライナ ほっぽうりょうど もと とうみん の おもい は
このニュースを短(みじか)くして「やさしいにほんご」にしました。
1カ月(げつ)前(まえ)、ロシアがウクライナに攻(せ)め込(こ)みました。そのニュースを見(み)た福沢(ふくざわ)さんは、つらい気持(きも)ちになりました。
福沢(ふくざわ)さんは北方領土(ほっぽうりょうど)に住(す)んでいました。1945年(ねん)、5歳(さい)のとき、ソ連(れん)の軍隊(ぐんたい)が攻(せ)めて来(き)ました。島(しま)の人(ひと)たちは、船(ふね)で島(しま)の外(そと)に逃(にげ)げました。そのあと、ふるさとには二度(にど)と住(す)めなくなりました。
福沢(ふくざわ)さんは、「死(し)にたくない」と泣(な)いているウクライナの子(こ)どもをテレビで見(み)ました。77年前(ねんまえ)の自分(じぶん)のようだと思(おも)いました。ふるさとの島(しま)に住(す)むことはできません。でも、国(くに)の行事(ぎょうじ)で、北方領土(ほっぽうりょうど)の島々(しまじま)にビザなし*で16回(かい)行(い)きました。ロシアの人(ひと)たちと交流(こうりゅう)しました。
今月(こんげつ)、ロシアはビザなし*交流(こうりゅう)を止(と)めると発表(はっぴょう)しました。福沢(ふくざわ)さんは悔(くや)しがっています。
「最初(さいしょ)はロシア人(じん)を憎(にく)んでいた。でも、交流(こうりゅう)して、性格(せいかく)や考(かんが)えかたを理解(りかい)できるようになってきた。最初(さいしょ)には戻(もど)りたくない。情勢(じょうせい)が変(か)わったら、また同(おな)じつきあいを続(つづ)けたい」。
*ビザなし=visa-free entry