星めぐりコラム恒星編~ アゲナとトリマン
こんにちは、セラスリエです。
こちらの星めぐりコラムでは、恒星占星学の観点から様々な恒星について綴ってみたいと思います。
今回はケンタウロス座の「アゲナとトリマン」を取り上げます。
ケンタウロス座は、本州からは南の空の低いところに位置するので観測しにくいのですが南半球では全貌を見ることができるのだそうです。アゲナはケンタウロスの左足、トリマンは右足なのですが、まるで2つはセットのような印象を持ちました。
松村潔さんによると、1つの目的に向かって2極化した要素とのこと。アゲナ=左足は傷を負った部分、トリマン=右足はヒーラーであり教師という部分。
占星術家としては、ケンタウロスと言うと「ケイロン」を思い浮かべます。ケイロンは傷を負った心優しきヒーラー&教師なのです。トリマンのヒーラーであり教師というのは、ケイロンにも通じるものがありますね。
ただ、ケンタウロス族は元々は野蛮で好色な半人半馬の一族のよう。。招かれた結婚式の宴の席で花嫁を奪おうとしたり、ゼウスの妻のヘラに恋をしたり…と問題を起こしているようです。
Arganza世界観の中でのケンタウロスは、本来レムリアでは乳海という5次元の楽園でニンフという女性種族と配偶され、むつまじく暮らしていた。ところが、何かが起きて、ケンタウロスだけが墜ちてしまい配偶者であるニンフを追いかけまわす…という原型ストーリーがあります。
その後、アトランティスで(ニンフの一族から)イシスの巫女として転生している女性たちにも取りついて、その半数を落としてしまうのですが…。ケンタウロス族と、Arganza世界観のケンタウロスでは「女性への執着」というのが共通していますね。
また、前々回は「スピカ」を取り上げたのですが、そこでスピカのあるおとめ座は「(ケンタウロスによって半数を堕とされる事となった)イシスの巫女」でもあるのでは…と感じました。星めぐりコラムでは、何となく目が合ったものを取り上げていますが、一連のテーマが続いているようです。
アゲナとトリマン、2つに共通している恒星占星学的なテーマは「教育や学びによって癒していく必要のある原因や問題」。そして、その癒していく必要のある原因や問題については、自身の内面の事であったり、集団やグループで抱えているモノだったりするよう。
ですから、アゲナやトリマンと契りを持っている当人が「問題を乗り越えているのかどうか」で自身の内面の問題に取り組むのか、集団やグループの問題に働きかけるのか、が変わるのかも知れません。
ブレイディによると蒋介石はアゲナの月とパラン、毛沢東はトリマンの月とパランを持つのだそう。この二人はそれぞれ中国共産党と中国国民党のトップで、方向性は違うものの近代中国の基盤を作ろうとした二人ですよね。松村さんによる1つの目的に向かって2極化した要素、という表現がピッタリはまるように思いました。
セッションで見かけるケンタウロスは怖いビジョンであることが多いのですが、ケンタウロス達も堕とされた状態から癒しと学びによって成長しようともがいている最中なのかも知れません。
そこを抜けてヒーラー&教師となったケイロンのような存在がいてくれることに、救いと希望を感じますね。