私が、彼自身の天才論が独特だと思う理由は普通の人の感想と多いに違うと思うからです。
まず、普通の多くの人たちは天才について次のようなイメージを抱いています。
1.天才は努力しないで天才になれると思っている人が多い。
これについては、多くの人が勘違いしていますが、天才も努力しないと才能は開花しないのだということです。茂木さんはこれについて、なぜなら、脳科学的見地から見ても「必死に頭を使って思考錯誤しない限り新たな知見は得られないしましてや発見などできない」と言っています。このあたりが、独特な論理展開になっていると感じます。
2.大学教授などで最先端の研究をしている人が天才だと思っている。
これについても、彼はそもそも社会のレールに沿って生きる人たちには秀才しかいないと言っている。
多くの人たちは、大学教授など名誉ある地位があり大いなる研究実績のある人が天才だと思っているが、本当の天才は社会的地位に限らず"危うさのある人"だと言っています。例えば、ウィトゲンシュタインの論文を見れば分かるように、論理学をベースにしながらもそこからはみ出した独自の論理を展開している"危うさ"があり、そういう危うさのある人が本当の天才だと、茂木健一郎さんは言っています。
これら2つの意見は自分の実体験から共感したのですね。
まず、1については自分はうつ病やアルコール依存症になって10年間どん底だった時に哲学理論のようなものを思いついたので、何も努力しないで天才になるというのはあり得ないと思ったからです。また、2について共感するのは実際にツイッターなどで多くの天才の方たちと出会って、彼らは必ずしも大学教授など立派な肩書がある人たちばかりではないということですね・・・
中には学者さんもいて、その人は日本の某一流大学からオファーされたけど条件があまりにも理不尽だったため断ったそうです。これは、嫉妬心なのかよくわかりませんが、今の日本の大学側が天才を受け入れる体制があまり整ってないということなのかなと感じたのですね・・・
しかし、そのあたりも日本の今の教育システムに問題があったり天才を潰す社会システムが原因になっているのでは?と感じました。