本格運用の着床前検査 「ターナー症候群」の女性医師が抱く不安
流産を繰り返した場合などに限り、不妊治療の一環として、体外受精させた受精卵の全染色体を調べる「着床前検査」の本格的な運用が4月に始まり、流産の回避が期待されている。一方、検査で染色体が通常でないことが分かったら、母胎に受精卵を戻さない選択肢も生じる。「自分の存在が消されるようで悲しい」。療育センターで脳性まひや交通事故による障害を持つ子どもたちをケアしている,ターナー症候群の女性医師,田中宏子さんは検査制度の先行きに不安を感じている。【岩崎歩記者】
田中さんは「自分が重い疾患だとは思っていない。充実した生活を日々送っている人がいることも知ってほしい」と話す。それだけに「疾患のある当事者の実際の生活と、着床前検査を受けて染色体が通常でないと分かった場合に抱かれるイメージに、ギャップがあるのでは」と不安が募る。
「生まれてくる子に完璧さを求める風潮が強まっている。母の時代に着床前検査があれば、私は生まれてこなかったかもしれない。染色体の状態が事前に分かることが幸せにつながるわけではない」。
「染色体疾患の当事者のことは、まだ十分に理解されていない。検査の前に、疾患のことをきちんと知ってもらえるよう体制を充実させてほしい」。
性染色体のX染色体が通常より1本多い(クラインフェルター症候群:XXY)ことにより流産しやすくなるのかは、科学的にはっきりしていない。
生殖医療専門医で、遺伝医療にも詳しい田口早桐医師は「X染色体の遺伝子の量は少ないため、胎児の成長に影響を与えにくい。さらにX染色体のメカニズムの影響で、通常は2本あるうちの1本が働かない。X染色体が過剰でも、基本的に流産率は高くならないと考えられる」と説明する。
アンドロゲン不応症の当事者女性とのトークセッションは12日(日)です!
「AIS女性のひとりから見たDSDs」
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CHIKAKOさんから,AIS女性のひとりとして,自分の思うところを語っていただきます。参加いただいた方からの質問時間も設けます。お申込み時にもご質問をどうぞ!【日時】2022.6.12[日] AM9:30-12:00【会場】Zoomオンライン【料金】おひとりさま1,200円
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『それで…? 彼はなんともないが?』
欧米のクラインフェルター症候群(47,XXY)サポートグループ「Living with XXY」が制作した,当事者の男の子,ルーク・グリーン君のショート・ドキュメンタリーを日本語訳しました。「男でも女でもない」「女っぽい」というクラインフェルター症候群に対する偏見を打ち破るルークくんの姿を御覧ください!
皆様のおかげで,DSDsの正確で支持的な知識も徐々に広がりつつあります。
ですが,今でも教育現場などでは「DSDs=男でも女でもない性」という誤解・偏見が根強い状況です。
皆様からは,DSDsの誤解・偏見を解消していきたいけれども,どう伝えればいいかわからないというご質問をたくさん頂いております。
そこで,DSDsの正確な知識を広げるためのパワーポイント資料を作成いたしました。こちらは皆さんの講演・講義などでフリーでお使いいただけます。また,リンクを周りの皆さんに広めていただけることも歓迎いたします。
こういう資料がもっと欲しいというものがあれば,これからも遠慮なくお伝え下さい。
(このパワーポイント資料は,小中高等学校の児童生徒の皆さん用ではなく,教職員や一般の方向けのものになります。教室など子どもを対象としたものでは,どのようにDSDsについて触れるかは,次の「学校や教室でDSDsについて触れるには?」のパンフレットをご参照ください)。
「学校や教室でDSDsについて触れるには?」をバージョンアップし,
性別欄の取り扱いを加えています。
現在,様々な学校でLGBTQなど性的マイノリティーの皆さんの「性の多様性」についての授業が行われるようになりました。それはとても喜ばしいことなのですが,大変残念ながら,時にDSDsについて古い誤った話が伝えられることによって,教室にいるDSDsを持つ子どもが不登校になってしまったケースが起きています。
DSDsの判明・説明後,特に思春期は重要な時期で,誤解や偏見に基づく横やりは当事者家族の命に関わりかねません。
性別欄の取り扱いも「男・女・その他」といった選択肢では,DSDsを持つ子どもたち・人々に二次的なトラウマを与えかねません。ではどうすればいいのか,パンフレットに記載しています。
皆さんには,ぜひこのパンフレットを周りの方とシェアいただき,DSDsの正確な知識の啓発にご協力いただければと願います。