「エシカルライフのすゝめ」― 「読書」からエシカルを考える―
こんにちは。藍です。
ライターを目指しながら、普段は会社員をしています。自然派生活、エシカルな生活に興味があり、少しずつ日常に取り入れられるよう勉強中です。
この「エシカルライフのすゝめ」コラムも今回で10回目になります。
これまでのコラムでたびたび、参考図書などを載せてきていましたが、今回は本・「読書」について考えていきます。
自分にとって最も続けやすいエシカルライフ実現のために、「エシカル」や「サステナブル」、「SDGs」、「エコ」などのキーワードを含むタイトルの本を手に取ることもあるかもしれません。出版社や著者によって理想的な、あるいは実現可能なエシカルライフ像は様々で、その分多くの本から自分流のエシカルライフを見つけるヒントが得られるかも…。
そんな、情報収集手段としても活躍する本ですが、「読書」という視点で見てみると、趣味や憩いの時間の大切なお供であったり、あるいは自己実現・自己啓発のためのモチベーションアップにも一役買っているかもしれません。
巷には様々なジャンルの本があり、読書をする場面や目的も人によって様々です。近年は、紙媒体での読書にかかわらず、電子書籍で読書をしたり、オーディオブックで本を聞くこともできるようになりました。もちろん、読みやすさなど、個々人の好みによって、どのように読書をするのかを選んでいる人が多いかもしれませんが、エシカルな視点から選択するとしたら、自分はどちらを選ぶでしょう…。
印刷の観点から、紙は地球に優しくないと考えられがちですが、なんと電子書籍リーダーにも環境への不可(「デバイスを作るのに必要な原料やエネルギー、使用時の電力、電子機器廃棄物なった時のフットプリント*」)があるとのこと…。
*(環境)フットプリント…消費活動の課程でどれほどの環境負荷がかかるのか、「足跡」をたどるように可視化して表したもの
『SDGsな生活のヒント』では、「ある試算では、電子書籍リーダーを作るのに必要なエネルギー、水、原料は紙の40~50冊分で、電子書籍リーダーの使用による炭素排出量は紙のおよそ100冊分に相当するとされています」と書かれています。
…とはいえ、紙媒体の本の方が地球に優しい、という話でもなく、実際は「どのくらい本を読むか」によって、どちらのほうが環境負荷が低いかは変わってくるとのこと。電子書籍リーダーで100冊以上読むと、紙の本よりも環境に優しく、一方で電子書籍リーダーを買い替えるまでの期間に100冊未満の本を読む場合は、紙の方が良い、と。
よりエシカルな選択で読書をしたい時、「紙か電子か」という選択に迫られるかもしれませんが、他にも「図書館で本を借りる」、「古書を買う」などの方法もありますネ。
「読書」ひとつからエシカルな選択を考えた際にも共通して言えることは、「自分にとっての答え(選択)は一つではないこと」、「環境への不可がほぼ0か、100%環境に不可を与えないかの二択ではなく、その間のバランスのなかで、自分のベストを見つける」という考え方が大切になってくるのではないでしょうか…。
引用文献:タラ・シャイン(訳:武井摩利)「SDGsな生活のヒント」(pp. 224-225)