5月です。先月お花見の時期を迎えた
北海道(ほっかいどう)・札幌(さっぽろ)のサクラは、
そろそろ散り始めています。
これまでは大型連休の後半に満開になるタイミングでしたが、
気候変動の影響か、だんだん早くなってきています。
サクラは田植えの時期を告げる花として重宝したので、
昔の日本では山から里に移植して利用していました。
生活に密着したこの花を観賞用として愛でる人も多く、
交配でさまざまな品種がつくられました。
最も有名なので、江戸時代につくられたソメイヨシノです。
北海道のサクラの多くは自生のエゾヤマザクラだといわれています。
和人(わじん*)の歴史が浅い北海道では、古くからのサクラの名所は、
本州と密接につながっていた道南にあります。
函館市の五稜郭(ごりょうかく)公園と、松前(まつまえ)町の松前公園です。
五稜郭は要塞の跡で、松前にはお城があります。
毎年、松前さくらまつりでは、
サクラを保守し新品種をつくり続けた桜守(さくらもり)による
解説付きで公園内のサクラを鑑賞する観察会が行われていましたが、
今年のガイド役は町役場職員のようです。
高齢だったので引退されたのでしょうか。残念です。
*和人:本州以南から北海道に入植、移住してきた日本の人々。
詳細→「アイヌ民族・和人について」
※写真は、松前公園のサクラ「紅豊」(ウェブサイト「桜図鑑」の解説」)。
桜守の浅利政俊氏が交配した新品種のひとつです。