「人に伝えること」
看護師として働きながら、新人看護師の教育で自分よりも若い看護師に、実習指導者として看護学生に手術看護について伝える機会が増えてきました。そのなかで「性教育で人に伝える機会を経験していてよかった」と思うことがたくさんあります。それが「人は経験にしか学べない」ということがわかっていたからです。
星野は新人や実習生に手術看護を語る時に、性教育のときと同じように「自分の経験から語る」ことを心がけています。看護師。になって数年の経験値しかありませんが、臨床の現場で働いているリアリティが大いに新人看護師の、看護学生の刺激になります。
今回参加した手術看護学会で何回も聞いた言葉が「教育では実践する姿を見せる」「実習では経験して学ばせる」「先輩看護師の看護観(経験談)を語る」ということです。演題発表やシンポジウムを聞きながら、「看護の分野でも人は経験にしか学べないということは共通している」とやはり感じました。
「人に伝える」というのは難しいことで、機会を得てもうまくいくとは限らない。看護師として働きながら指導や教育に苦手意識を持っている人も大勢いると思います。伝えるときに「自分自身の経験談から話す」ことを意識してみるとうまくいくこともあるかもしれません。