女性が生きやすい社会を

目指すことは

すべての人が生きやすい社会を

実現させることです。

大変な一年だった今年は

意識の変化が社会を変えることを

実感した一年でもありました。

これからもシスターフッドの力を

結集し続けましょう。

 

12月のメールマガジン

We believe in SISTERHOOD

                                                                                     2021/12/21  vol.6

 アジュマブックス・メールマガジンをご購読いただきありがとうございます。

 

 コロナ禍の中、東京オリンピック・パラリンピックが強行開催され、犠牲と期待とは裏腹な総選挙の結果に、落胆した2021年。女性の権利向上のためには、社会制度の改善が必須なのですが、なかなか急速には変わっていきません。

 

 とはいえ女性たちを含め、人々の意識は変わりつつあり、意識の変化は司法の世界にも徐々に反映されつつあります。

 

 フェイクニュースを拡散させ、名誉を傷つけるツィートを組織的に行ったtwitterアカウントのDappi。この民主主義を歪める発信者を特定するためには、まず、twitter社に発信者情報開示を申し立て、IPアドレスを入手。次にプロバイダーであるNTTコミュニケーションズ等に発信者情報開示請求の裁判を起こす必要がありました。プロバイダー責任制限法に基づく2回の開示請求は、今年4月に改正され、施行は来年末までですが、1回の手続きでできるようになります。 

 

 フォトジャーナリストの安田菜津紀さんが、出自に関する差別的なツィートをした2名に対して195万円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。2017年に成立したヘイトスピーチ解消法は単なる理念が書かれたもので、罰則を科するものではありませんでした。しかし、安田さんが起こした発信者情報開示訴訟では、司法側の意識変化から、今回のツィートは単なる誹謗中傷ではなく、「(不特定多数に向けられているように見える)特定集団に向けたヘイトスピーチ」=「差別&違法行為」であり、「人格権侵害」であることが法的に認められました。

 

 ツイッターの投稿で名誉を傷つけられたジャーナリストの伊藤詩織さんが起こした裁判では、ツィートした漫画家に88万円、その投稿をリツイート(RT)したクリエイターと医師には11万円の賠償を命じる判決が下されました。訴訟にかかった労力に比べ、賠償金額が安すぎるという問題に対して、9月からの法制審議会総会では、侮辱罪に懲役刑を追加する案が諮問され、時効も1年から3年に伸び、加害側の特定や捜査に時間をかけられようになります。また、懲役刑が導入されれば、幇助罪や教唆罪も適用できるようになり、投稿を放置したSNSやサイトの運営側の刑事責任も追及される可能性が生じます。

 

 意見を言いやすい社会、弱者を排除しない、差別しない社会は、少しずつですが実現に向けて動き出しています。ひとりひとりの尊厳を大事にする社会は、女性だけでなく、男性も生きやすい社会ではないでしょうか。

 

 今月、ジェンダーバランスについての調査中間報告を行った有志団体「表現の現場調査団」に参加する映画監督の深田晃司さんも、アシスタント時代は、毎日怒られて、殴られたり、蹴られたりというハラスメントに苦しんだそうです。男社会、偏ったジェンダーバランスの社会は、そこに所属する男性をも傷つけています。

 

 すべての人が生きやすい社会のためにも、女性が生きにくい今の社会に対して、めげずに声を上げ続けていきましょう。

 

お知らせ
 

<『中絶がわかる本 

MY BODY MY CHOICE』の発売日が

12月27日に決定しました!>

 

 大変お待たせしました! 

 女性の権利の視点から中絶を考える、ティーンエイジャー向けの性教育と人権の本

 

『中絶がわかる本 MY BODY MY CHOICE』(ロビン・スティーブンソン 著、塚原 久美 訳、福田 和子 解説、北原 みのり 監修)

 

が12月27日に全国書店にて発売されます。

 

プレスリリースはこちら

 

 すべての学校や地域の図書館に蔵本していただきたい一冊です!

医療関係者、教育担当者の方も是非、ご注目ください。

 

*電子版は12月24日から順次リリースされます。

<12月9日、中絶薬に関する意見交換についての『緊急院内集会』が開かれました!>

 

 中絶薬承認の必要性について各省庁の担当者との意見交換が行われ、多数の方が参加しました。

 

 「ミフェプリストン」と「ミソプロストール」の2薬を服用することによって人工的に流産を起こす経口中絶薬。海外では30年以上も前に承認され、承認の国は現在80カ国以上。日本では2019年10月から治験が開始され、今年4月には安全性が確認されました。今月末に申請が出され、1年以内に承認される見通しですが、安価かつアクセスが容易なのかどうか、大いに危惧されるところです。リプロダクティブ・ヘルス&ライツ(性と生殖に関する健康と権利)は女性の権利であることを強く訴え、政治を変えていきましょう。

↓

12月9日緊急院内集会のお知らせ

 

 本集会の呼びかけ人で、RHRリテラシー研究所を主宰、『中絶がわかる本』の翻訳者でもある塚原久美さんは署名活動も始めています。

↓

中絶における女性の負担を減らしてください!

アジュマブックス

関連イベント

 

●12月1日~12日 

 性暴力被害がテーマの石原燃さん作「蘇る魚たち」の公演が下北沢のOFF・OFFシアターで開かれました。

 

 4日のアフタートークゲストは北原みのり。劇中に登場する「魚と子どもは声を上げられない」という象徴的なセリフ、フラワーデモを始めたきっかけ、父親からの性暴力が有罪になりにくい社会制度などについて語り合いました。 

↓

http://o-kikaku.site/

●12月11日

ラブピースクラブの生理トーク Vol.3

福田和子さん(#なんでないのプロジェクト) × スウェーデンフェムケアブランドintimina

 

 生理トークで国際交流という企画。第3回はスウェーデンで開発された月経カップのメーカーinitiminaのグローバルマネージャーDanela Zagar(ダネラ・ザガー)さんと、スウェーデンの大学院で公衆衛生を学び、日本の女性に向けての性と生殖の健康と権利を発信し続けている#なんでないのプロジェクトの福田和子さんが、性教育の国際比較や、生理についての考えなどを深めました。

↓

https://www.lovepiececlub.com/column/17255.html

アジュマブックス関連番組

 

●11月25日 

『バリバラ』 “生理”を語ろう! (2)『本当にあったコワイ話

』(NHK Eテレ)

 

 まだまだオープンに語れない「生理(月経)」の話。生理のケアにヘルパーの介助が必要な人たちが体験したコワ~イ話を紹介。その裏には障害者と女性という二重の生きづらさが潜んでいました。

https://www.nhk.jp/p/baribara/ts/8Q416M6Q79/blog/bl/pLX3Q03nzZ/bp/pjMZym41av/

 

 

この企画はこうして始まりました)

 

NHKディレクター・藤井幸子さんと大丸梅田店にあるラブピースクラブ店舗「MOOND」スタッフの中久保希穂さんの出会いについて

↓

https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=31815

 

●11月28日 

今夜もフェミテレビ Vol.16

 

 フェミニストの女性6名、福島みずほさん、グラビア女優#KuToo発起人の石川優実さん(今回はお休みです)、社民党全国連合労働・女性問題・多様性政策委員長の大椿ゆうこさん、市民運動家の菱山南帆子さん、 会社員・フェミニスト#検察庁法改正案に抗議します発信者の笛美さんと北原みのりが、毎月最終日曜日の夜に、ジェンダー平等について語り合う、いまや視聴者全国に広がったインターネット番組。

 今回は女性に対する暴力という激しいテーマですが、それを和らげるべく、前回話題になった吉村知事のプリンに習い?スィーツを食べながらの配信。石川さんの最新エッセイ「もう空気なんて読まない」やフェミニスト労働組合の紹介など盛りだくさんの内容です。

↓

https://www.youtube.com/watch?v=acyLhBlUr34

メディア掲載

 

11月27日『朝日新聞』

 

 キム・インミョン、カン・ユ、イ・ウォニュン、クク・チヘ、イ・ジウォン、ヒヨン、チョン・ナラ(著)パク・ソニョン共著『根のないフェミニズム フェミサイドに立ち向かったメガリアたち』が紹介されました。

 

「好書好日」のサイトから紹介文が読めます。

 

→韓国での連帯を記録した「根のないフェミニズム」

『ふぇみん』(婦人民主新聞)3304号 2021年11月25日号

 

 イ・ギョンシン著『咲ききれなかった花  ハルモニたちの終わらない美術の時間』の書評が掲載されました。

 

『ふぇみん』のサイトから書評が読めます。

 

→https://www.jca.apc.org/femin/book/20211125.html#b

●2022年1月上旬開催予定

アジュマブックス ブックトーク『中絶がわかる本』

 

 著者のロビン・スティーブンソンさん、訳者の塚原久美さんらをお招きして、本書のエピソードや、世界と日本の中絶に関する状況などについて語り合います。

 

 日程が決まりましたら、メルマガ購読者様にはご招待メールをお送りいたします!

新刊予定

 『大韓民国フェミニストの告白(仮)』

 

 20代から60代までのフェミニストによる珠玉のエッセー集! 江南駅殺人事件をきっかけにあちこちで「フェミニズム」と「フェミニスト」に出会えるようになった韓国。しかし女性の日常は具体的にどれだけ本当に変わったのか? フェミニスト宣言したばかりの者たちは往年のお姉さんたちが今どうしているのか知りたいと言い、一方お姉さんたちは若い世代がどんな過程を経てそんなにも勇敢に激烈に最後までくじけずにフェミニズムを叫び続けているのかを知りたがっていた。『ハヨンガ』著者チョン・ミギョン、『82年生まれ、キム・ジヨン』キム・ナムジュなど26人が寄稿する得がたい一冊! 2022年3月発売予定。

 

アジュマブックスメールマガジン

第6号、いかがだったでしょうか?

 

 2021年は小田急線ミソジニー事件やコロナ禍の東京オリパラ強行開催、ジェンダー問題が取り上げられた初めての総選挙と、女性たちにとって激動の一年でした。その分、バックラッシュも激しくなっています。この一年の思いを忘れないために、年末の家事の合間などに、過去の配信をBGM的に流してみてはいかがでしょうか?

 

●東京五輪の総括もされないまま、超党派のスポーツ議員連盟などが立ち上げた冬季五輪・パラリンピック招致議員連盟に対しては

↓

「女たちが止めるしかない 東京オリパラ 〜女性たちの抗議リレー」を

 

●いまだに進歩していないコロナ対策や年末でも処分できないアベノマスクに対しては

↓

「水曜夕刊便 新型コロナウィルスの日本を語ることで記憶する」を

●こども家庭庁に改名はスピード決定など、日本の家父長制、ミソジニー、あらゆる女性差別に対しては

↓

「今夜もフェミテレビ」と

「フェミステーション」

 

 アジュマブックスは女性のために、これからも声を上げ続けていきます。

 

 皆様からのコメント、ご要望、ご質問、お悩み、何でも結構です。お待ちしております。

 

 

シスターフッドの出版社

アジュマブックス

 

お問い合わせ)

https://www.ajuma-books.com/contact

 

 

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