皆そうなのかな、丸ちゃん(丸山武彦)にしても、三浦氏にしても、さいさい(斉藤栄治)にしても、みつにしても、秀ちゃん(鈴木秀城)にしても、かねやん(兼盛雅幸)にしても、それぞれの男くささがあって、皆全然違う方向を向いているから、面白いなって。
(そこが魅力の一つですよね。)
【今津】うん。だから、海外ではエムラボの時のスタンスでやってた感じがあるね。海外に行って踊るっていうことは「あなたは何ができるんですか?」って問われていて、それを提示するっていうことが多いから。そういった意味で、エムラボは僕のホームなのかなと思いますね。
(M-laboratoryでのスタンスが海外で踊っていく時に良かったっていうことなんですね。)
【今津】そうですね。海外では「個」っていうところをすごく大切にしてくれているところがあるから。師匠が誰でも関係ないし、これまでどこで何をやっていたかも知らないし、どこの東洋人だよっていう感じがあって。だから「個」というのを持って戦っていくわけですよ。だからこそ、素でいられるエムラボでの活動は楽しかったですよ。
(M-laboratoryが活動を再開して3作品目と今回なりますが、クリエーションをしながら思ったこととか感じたこと。昔と変わったなと感じところや逆に変わらないなと感じていることなどありますか?)
【今津】そうですね、歳を取ってくると...歳を取るっていう言い方も変なんだけど、色々なレイヤーが増えて、僕に取って一番最初のレイヤーは小学校の時に親父が死んだっていうことがあったりして。色々なものが無くなってきたり、増えたり。色んなことが起こるからね。自分の子供が生まれたりとか。そういう中で、自分も変わらなきゃいけないっていうか、立場も変わるし。楽な部分で言えば、そこにずっといればいいと思うんですけど、どうしても新しいことにチャレンジしたくなってしまう自分自身がいたり。子供が生まれて成長していく中で、子供自身も色んなところで新しことに出会っていくと思うんですよ。例えば、「もの」を持ってだとか、「もの」を離してだとか、そこに「もの」があるっていうことを発見したり、出会ったりしていく様子を見ていると楽しいし、なんかもっともっとこれから先自分自身が挑戦していかなくちゃいけないことはたくさんあるんだなって思いますね。まあ、今回で踊るの最後なんですけど。自分自身でそこに留まるのは...ダンスは他の人に任せていいんじゃないかなって。
(踊ることをですか?)