Art & Metaphysical 色彩を巡って 〜紫〜
こんにちは、Healing room ALBIREOのYewです。
先日のセラスリエさんのコラムに「冥王星」のテーマが上がっていましたね。占星術では、冥王星が水瓶座に移動することで本格的な「風の時代」が始まるとのこと。
ちょうど私自身も、この年始は、未だ意識され切っていない領域に光が差した、そんな感覚があったのですが、「もう元のままではいられない」と、この先の長いスパンでの変容を促すような気づきが引き起こされました。そんな冥王星ですが、私にはなんとなく「紫」のイメージがあります。それで今日は「紫」について綴ってみようと思います、どうぞお付き合いください^^
皆さんは、紫にどんなイメージを持っていますか? 色彩心理の世界では、紫は神秘、不安、葛藤、幻想、病気、未知、変容、統合、死と再生などと言われてますが、やはり冥王星と被るところがあることに気づきました。そして、とてもスピリチュアルなイメージの強い色だと思います。
古代の日本では、紫は最も高貴な人物の位に与えられた色。これは聖徳太子の制定した位制によるものですが、国や時代によって最高位の色が違っているのも興味深いですよね。
七つのチャクラでは、紫は頭頂のチャクラの色彩で、霊性や宇宙意識とのつながりを開くことがテーマになりますが、こうして紫の持つ意味を改めて意識すると、頭頂のチャクラのテーマを扱うには、しっかりとした学びや修行的な下地が必要なことが感じられます。
中間色である紫は、動の赤と静の青の混色ということからも、二極の統合を表しています。そのためアートセラピーでは、製作した絵にこの色彩が現れたときは、家族や本人の病気や諍い、悩み事の気配を感じ取るのです。紫は、葛藤と苦しみの果てにたどり着く、変容と魂の高まりの色彩とも言えそうです。
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「シャガール・ヴァイオレット」
紫を多用する画家といえば、ロシア出身のユダヤ人の画家・マルク・シャガールが有名です。
「青」で取り上げたアンリ・マティスは「色彩の魔術師」と呼ばれましたが、それに対し、シャガールは「色彩の詩人」。
その作風は多くの色彩で人々を魅了するだけでなく、テーマが一貫して、故郷への郷愁、追憶、恋人への愛慕など、幻想的で詩的な情感であったからだろうと思います。
美術館で実際にシャガールの作品を観ると、本当に真面目な真面目な絵描きさんというイメージの筆使いに心癒されました。そして当然ながら、画面の構成や色彩感覚には目を見張るものがあったのですが、人々の眼に映る最大の魅力は、やはり切ないような哀愁なのだろうとも感じて。
人々の中にある郷愁を癒す、そんな役割を決めてこの世にやってきた魂だったのかもしれませんね。
シャガールは、とても長生きをした画家ですが、ユダヤ人として迫害を受けた生涯は、亡命など大きな困難に出会う波乱に満ちたものだったようです。
逃避とも言える幻想と追憶の表現は、彼の苦悩を癒していたのは間違いありませんが、それだけでなく、生を現実世界に繋ぎ止める役割もしていたのではないかと私には感じられたのでした。
by Yew